2023年12月25日 カテゴリ:眠り

寒さによる肩や背中のコリが睡眠不足の原因に?ストレッチトレーナーのなぁさん流ストレッチをご紹介

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寒さによる肩や背中のコリが睡眠不足の原因に?ストレッチトレーナーのなぁさん流ストレッチをご紹介

厳しい寒さが今年もやってきました。通勤や通学などのお出かけ時だけでなく、部屋や布団が温まるまでは、家の中にいてもつい体がこわばります。

「筋肉が緊張した状態のまま眠ると、ますます血流が悪くなり、翌朝、体のコリや痛みといった症状が現れるのです」

冬の体のコリと睡眠の関係性をひもとくべく、お話を伺ったのはストレッチトレーナーのなぁさん。コリを解消する簡単ストレッチも併せて教えていただきました。
   

冷えによる血行不良が、翌朝の体の痛みやコリにつながる


「朝起きると体がガチガチ...」という人は多いのではないでしょうか。寒い時期になると、特にコリを感じやすいのが肩や背中。なぜ寒い季節は体のコリが起こりやすいのでしょうか?

「冬になると体の不調を訴える方が増えますが、その体のコリは冬になって突然現れたものではありません。もともと凝っていた場所が、寒さにより血流が悪くなったことでより症状が目立つようになったと考えていただきたいです」

人の体は深部体温が下がることで入眠態勢になっていきますが、冬は部屋や布団の中が温まりにくいため、睡眠中の体はふだんよりも冷えやすくなります。体が冷えると血流が悪くなり、体内の余分な水分や脂肪、老廃物が筋肉に蓄積します。翌朝にはその老廃物が肩や背中の痛みやコリとなって現れるのです。
 

良質な睡眠を妨げる筋肉のコリ


コリの要因には体の冷えによる血行不良のほか、自律神経の働きが関係しています。人間の自律神経には、日中に活発になる交感神経と、夜にかけて身体をリラックスさせる副交感神経があります。朝はスッキリと目覚め、夜はぐっすりと眠るためには、交感神経と副交感神経の切り替えが欠かせません。

「自律神経の働きは我々の体温調節機能と関係しています。夏バテを想像するとわかりやすいかと思いますが、暖房や冷房が効いた部屋と外との温度の差が激しい季節は、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかず、体調不良を訴える方が多くなるのです」

デスクワークで1日同じ姿勢で過ごしたり、寒い中、体をこわばらせた状態で過ごしたりすると、筋肉は緊張し交感神経が優位な状態になります。交感神経が活発なままだとスムーズな入眠が困難になる上、筋肉のコリが睡眠時の不快感を引き起こし、睡眠の質を低下させます。

「睡眠不足と体のコリは相互に影響を及ぼします。睡眠不足は筋肉の回復メカニズムを妨げ、筋肉疲労とコリを悪化させます。体のコリがより酷くなると、今度はそのコリが睡眠を妨げる要因に。睡眠不足と体のコリ、どちらが先かは人それぞれですが、そのまま放置してしまうと睡眠障害と慢性的な筋肉のコリの両方のリスクが高まります」
 

ストレッチは筋トレと同じ!大事なのは3ヵ月つづけること


体のコリを解消し、交感神経と副交感神経の切り替えをスムーズにしてくれるのが入眠前のストレッチです。

「副交感神経への切り替えが目的であれば、どんなストレッチでも構いません」となぁさん。入眠前のストレッチにベストなのが、入浴から約60分〜90分後の体温が下がるタイミング。毎日就寝する直前に、10分ほどストレッチタイムを設けるのがおすすめです。

なぜストレッチの習慣化がおすすめかというと、日々のストレッチがご自身の体の状態をチェックするきっかけになるから。毎日少しでも体を動かしていれば、「今日は首が硬いな」など、何かしら体の変化に気がつくはずです。

「ふだん体を動かしていないと、四十肩や五十肩、ぎっくり腰など、日常生活に支障をきたすほど悪化してから初めて、身体の不調を自覚することになります。特に40〜50代女性は、閉経前後のホルモンバランスの変化により、急激に体が硬くなることで不調を訴える方が多くいらっしゃいます。

20代、30代は体のメンテナンスを後回しにしてしまいがちですが、日常生活に支障をきたすほど深刻になる前に、1日数分でいいので、ストレッチなどご自身の体と向き合う時間を作っていただきたいです」

よほど深刻な体のコリでなければ、日々のストレッチで症状を改善することは十分可能なのだとか。ただし、本格的な体質改善のためには、少なくとも3ヶ月の継続が鍵となります。

「1回の筋トレで筋肉を増やすことが難しいように、体質を変えようと思うなら、ストレッチも継続する必要があります。筋肉の細胞が入れ替わるサイクルは約3ヵ月。筋トレと同様、3ヵ月つづけると可動域が広がったり、感触が柔らかくなったりと、筋肉の質の変化を実感できるはずです」
 

体のコリを解消する3つのストレッチ


ここからは、特に冬にコリやすく、かつ寝姿勢のときにも負担がかかりやすい首肩、肩甲骨、腰まわりのストレッチを教えていただきます。

「ストレッチのポイントは、左右どちらも、少なくとも1分ずつ時間をかけ、徐々に負荷をかけていくことです。最初の20〜30秒間は、筋肉が切れないよう脳が信号を送る『伸張反射』が起こります。そのため、いきなり大きな負荷をかけると、逆に筋肉が緊張してしまいます。緩い強度を心がけましょう」


①首肩まわり


1. 片方の手を後ろに回す
2. 回した手の反対方向に首を曲げる
3. 少し緩んできたら、軽く頭に手を当てる
4. 反対も行う

「頭は体の10分の1の重さがあるため、無理に首を曲げようとせず、だらっと頭を傾けるだけでOKです。『胸鎖乳突筋』という首の横の筋肉が伸びるのを感じましょう」


②肩甲骨まわり


1. 肩幅よりも足を広げる体勢で床に座る
2. 対角線上の足を持ち、つま先を上げた状態で足をグーッと前に出す
3. 負荷をかけたければ、さらに足を少しずつ前に出し強度を上げる
4. 反対も行う

「肩甲骨のあたりに伸びを感じられたらOKです」


③腰まわり


1. 右足を股関節を開いた状態で、左足の膝の上に引っ掛ける
2. 左足の膝を両手で抱え、寝転がりながらゆっくり体の方へ近づける
3. 反対も行う

「お尻の筋肉が硬いと、腰に負担がかかりやすくなります。また、お尻の筋肉(大臀筋)は人の体の中で一番重い部分。どこの筋肉をほぐしていただいても副交感神経を優位にする効果はあるのですが、一番質量の多いお尻にアプローチしてあげるのが、簡単かつ手っ取り早い方法かと思います」

nishikawaではベッドのマットレスやお布団に重ねて使用する、「Healthyon(ヘルシオン)」や「ローズテクニー」といった温熱マットをラインアップしています。

温熱マットの程よい温かさにより血行が促進され、筋肉のコリをほぐす効果も。寝てる間に体を回復させてくれるうれしいアイテムです。ぜひお試しください!
 

ヘルシオンDC



ローズテクニーLSII
 
***

ストレッチの習慣を身につけるのが難しいと感じるに人は、100円ショップなどでも販売されている筒状のフィットネスアイテム「フォームローラー」の活用もおすすめ。

テレビを見ながらふくらはぎをほぐしたり、背中に当ててゴロゴロしたりするだけでも、ストレッチとマッサージの効果を得ることができます。

大切なのは、まずは1日数分でいいので3ヵ月継続すること——。
慢性的なコリを緩和できれば、睡眠の質も自然と高まることでしょう。
 

ストレッチトレーナー

なぁさん

“デスクワーカーのとき、ストレッチの施術を受けて感動したのをきっかけに、3ヵ月後にはトレーナーへ転身。トレーナー業をしながら店長業・数店舗の集客担当を経て、3年目に独立。2019年1月に、ストレッチ専門店「Nストレッチ」を開業。同年10月に初著書「なぁさんの1分極伸びストレッチ」を刊行し4.5万部突破。2020年にはさらに著書を4冊刊行。Xは12万フォロワー超え。 X:https://twitter.com/nst_nakata

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