2023年11月08日 カテゴリ:眠り

赤ちゃんの寝返り、いつから始まる?寝返りの正しいサポート方法と注意点

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赤ちゃんの寝返り、いつから始まる?寝返りの正しいサポート方法と注意点
赤ちゃんは、生後3カ月頃になると首がすわってきます。首がしっかりすわった次は、「寝返り」をするようになります。

子育て中のお父さんお母さんは、わが子の成長にワクワク、ソワソワ。「いつ頃寝返りするのかな?」「寝返りの練習はした方が良いのかな?」とたくさんの疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、小児科医の池田裕一先生に赤ちゃんの寝返りのメカニズムや、サポート方法、注意点について伺いました。

 

寝返りをし始める時期は「生後3〜6カ月頃」が一般的

生後12カ月までの赤ちゃんは成長が目まぐるしいもの。日に日にできることが増えていきますが、寝返りはいつ頃からできるようになるのでしょうか?

「赤ちゃんが寝返りを始めるのは、首がすわってから。体格などによって個人差はありますが、およそ生後3〜6カ月で寝返りを始めるようになります」

一般的には生後3〜4カ月で首がすわり、その次のステップとして寝返りが始まるそうです。では、なぜ赤ちゃんは寝返りができるようになるのでしょうか。

「脳が発達し、自分の体幹を『三次元』でコントロールできるようになると、赤ちゃんは寝返りができるようになります。
『筋肉が発達すると寝返りできるようになる』と思っている方も少なくありません。もちろん筋肉の発達も重要ですが、実は脳の発達が要となります」

寝返りは首や肩、腰を使って行う動作のため、それぞれの動きを脳が判断し、同調できるようになることで、仰向けの状態からパタンとうつ伏せに寝返ることができるとのこと。

同様に、首がすわるようになるのも、脳が頭の位置を理解し、三次元でコントロールする能力が備わるからだそうです。

 

体格によっても差が出る寝返りのタイミング

「うちの子、なかなか寝返りしなくて…」と悩むお父さんお母さんに対して、池田先生は「体が大きい場合は、タイミングが遅くなる場合もある」とアドバイス。

「筋肉質で小柄な子は寝返りをし始めるのも早く、体格が良く体重も重いと寝返りのタイミングも遅くなる傾向にあります。
しっかり首が座っていれば、次第に寝返りできるようになるはずなので、生後6カ月くらいまでは見守ってあげてください」

寝返りの兆候としては、腹ばいの姿勢で首を持ち上げたり、太ももや腰を使って体を動かそうとしたりする動作が挙げられます。

このような動きが見られれば、寝返りまではあと少し!目安となる生後6カ月頃までは、様子を見るようにしましょう。
 

寝返りは両方できた方が良い?親ができるサポート方法

いざ寝返りができるようになったものの、片側にしか寝返りをしなかった場合、両方できるようにサポートすべきか悩みますよね。これに対しても「あまり心配しすぎないように」と池田先生。「自分がコントロールしやすい方向に寝返りしているだけで、しばらくすれば自らコロコロと両側に寝返りできるようになります」と教えてくれました。

「もし寝返りのサポートをするのであれば、音楽を聞かせて首や体を動かすよう促してあげたり、親御さんの腕の中で遊んであげたりするのも良いでしょう。
スキンシップの一環として、お腹の上に赤ちゃんを乗せてゆっくり揺らしてあげると、寝返りの練習にもなると思いますよ」

また柔らかい布団の上では身体が埋まってしまい、寝返りがうちにくくなりますし、窒息の危険性も否めません。

寝返りの練習をするのであれば、固めの布団やカーペットの上がおすすめです。
 

ベッドからの落下に気をつけて!寝返りし始めてからの注意点とおすすめの寝具

寝返りができるようになると、赤ちゃんの行動範囲はぐんと広がります。「昨日までは1回転だったのに、今日は急に2回転寝返りした」ということも珍しくありません。

この時期に気をつけたいのが、ベッドからの落下です。

「ベビーベッドの柵を下ろしている家庭は、赤ちゃんが寝返りできるようになったら、落下しないよう柵を上げるようにしましょう。
また、うつ伏せになったときに柔らかい布団や枕に身体や顔を埋めてしまうと、元の姿勢に戻りにくくなるだけでなく、呼吸もしづらくなります。寝具の固さやベッドに置くものには注意が必要です」

ベビー用の寝具は固めを選び、頭の周りに柔らかい枕やクッション、ぬいぐるみは置かないなどの工夫が大切とのこと。

また、掛け布団も厚手ものだと、何かの拍子に顔にかかってしまう可能性もあるため、薄いものにするか、スリーパーなどを着せて快適な室温を保っておけば、掛け布団なしでも大丈夫だそうです。


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寝返りと疾患の関係性は?受診の目安とタイミング

「脳が発達することで寝返りができるようになる」と話してくれた池田先生。では、寝返りをしなかった場合、何らかの疾患の可能性も出てくるのでしょうか。

「生後6カ月を過ぎても寝返りをしなければ、かかりつけの小児科医に相談してみると良いでしょう。
脳の障害や筋肉の病気などの可能性もありますが、これらの疾患の場合、そもそも首がきちんとすわらないので、寝返り以前に乳児検診等でわかることが多いです」

近年、インターネット上ではさまざまな情報が飛び交い、なかには「寝返りのタイミングと疾患の関係」を示唆する情報も多く見られます。

しかし池田先生は、寝返りが早いから、遅いからと言って「うちの子、病気かも?」と考える必要はないと言います。

「首がきちんとすわっていれば、次のステップは順調にいくので、過度に不安になったり焦ったりしなくて大丈夫です。また、心配事はネットで検索するのではなく、かかりつけ医に直接聞いてほしいです。
特に生後3〜6カ月ごろは、予防接種で頻繁に小児科に行く時期。予防接種だから質問してはいけないなんてことはありません。
不安に感じることは1人で抱え込まず、かかりつけ医に相談して1つずつ解消してください」
 
***

首がすわれば、いずれ寝返りがうてるようになります。焦らず、ゆっくりとお子さんの成長を見守りましょう!

そして少しでも不安なことがあれば、かかりつけの小児科医に相談してみてくださいね。
 

医師。昭和大学医学部小児科教授

池田裕一 先生

昭和大学藤が丘病院小児科でおねしょ・おもらし外来を担当。小児科HP上におねしょ・おもらし相談室を開設し、おねしょやおもらしで悩む多くの保護者からの質問に回答する。日本小児泌尿器科学会理事、日本夜尿症学会理事、第29回日本夜尿症学会大会長。 すいみんトラブルどっとこむ おしっこトラブルどっとこむ

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