北欧、暮らしの道具店 オーダーメイド枕特集 後編 北欧、暮らしの道具店 オーダーメイド枕特集 後編

睡眠で肩のこりを改善?
正しい「枕」の選びかた・使いかた。

ライター 長谷川賢人

自分にぴったりフィットする
オーダーメイド枕を作ってみました!

STEP 01
枕の「中身」で硬さを選ぶ

一口に枕といっても、硬さや柔らかさはもちろん、枕の中に詰める素材もさまざまです。

ここは自分の好み次第なので、ふだんの枕はどんな素材が詰まっているか、これまで眠った枕の好みだった硬さはどんなものか……など、振り返っておくと良いでしょう。

「&Free ねむりの相談所」でも、古くから愛されてきた硬めの「そば殻」から、じわっ~と沈み込むようなやわらかさが魅力の「エンジェルフロート®」まで、6種類を用意しています。

(ちなみに、スタッフ津田さんはエンジェルフロート®を選んでいました)

STEP 02
首のカーブを測定する

スタッフ津田さんが当てられているのは、首(頸椎)のカーブを計測するための道具。無数の棒が動くようになっていて、実際に首に押し当てることで、その程度がわかるのです。

寝ている間に首へダメージが溜まらないように、しっかりカーブに合わせた枕を選ぶ必要があるのだそうです。

ちなみにこのカーブを計る道具も、nishikawaの発明品なんだとか!

杉原が指さしているのが、スタッフ津田さんの首のアーチ。ここを隙間なくしっかり支えるような枕が望ましいわけですね。

そして、後頭部にかけてもカーブが続くのがわかるように、後頭部のてっぺんあたりも首と同じくらいの深さまで計測器が進んでいます。つまり、後頭部もしっかりと枕で支えてあげなくてはなりません。

後頭部を支えられず、いわゆる「あごが上がっている」ようになると、口が開きやすくなって、喉が乾燥したり、いびきの原因になったりもするそう。

STEP 03
スリープマスターとフィット感を調整する

枕の中身の材質が決まり、首のカーブが計測できたら、いよいよマットレスに寝て、枕のフィッティングです。

nishikawaのオーダーメイド枕は、体型に合わせ、素材の詰め具合を変えて高さを細かく調整できます。寝ているところに高さ1cmのウレタンシートを挟んでみて、どれくらいの調整が必要なのか、スリープマスターと相談しながら決めていきます。

一見、枕はすべて左右対称のようですが、肩幅や肩の入り方が左右で違うため、人によって変わります。スタッフ津田さんは右側にシートを2枚、左側は3枚入れることに。

スタッフ津田さん:「寝具に対しての好みを伝えるのが、すごく難しかったです!ふだん、あまり意識していないせいかも……。自分は合ってるかもと思っていても、スリープマスターさんから見ると違ったりして。

そんなとき、厚みの調整をしながら『高さを増やしましたけど喉苦しくないですか?』後頭部は落ちていませんか?』といったように、選択肢をしぼって聞いてくれるので答えやすかったです。

枕がどんどん好みになっていく感じがして、うれしかったですね」

STEP 04
オーダーメイド枕の出来上がり!

枕はしっかりとした重み。たしかに首も頭も支えてくれそうです。

すべての計測が終われば、調整にそって中身を詰め、30分から1時間(※)ほどで「&Free ねむりの相談所」のオーダーメイド枕が出来上がり!

スタッフ津田さん:
「このオーダーメイド枕は2.5万円します。枕の買い替えの目安は3年ということなので、そう考えると1日20円くらい。私は疲れがひどいとヘッドマッサージに行くので、金額的にはすぐに並んでしまいそうだし、何より睡眠で元から改善できるなら、すごくアリな道具だと感じました。

1年間の無料メンテナンスも付いていて、購入後に高さの調整もしてもらえるから、寝はじめてからの相談ができるのもいいなぁ、と。

受け取ったそばから、早く帰って寝たいなぁ、いう気持ちでいっぱいです。わたし、今夜が、人生で一番寝るのが楽しみな日になったかもしれません!(笑)」

※店舗によって異なります。

ぐっすり寝て、朝から元気に。
まずは枕から見直してみよう。

さて、意気揚々と帰宅した、スタッフ津田さん。寝心地はどうだったのかを聞いてみると……。

スタッフ津田さん:
「すっごくスッキリ目が覚めました!いつもは頭が重かったり首が痛かったりするのに、それが全然なくて。

肩もしっかり付いたままでした。これまではずっと、朝起きると枕が放り出されていて、ずっと寝相が悪いのかなと思ってたけれど、何よりも枕が合ってなかったのが原因だったんですね」

その生き生きとした顔を見て、とっさに思ったのは「うらやましい!」でした。でも……はたしてそれは本当に「うらやましい!」なのでしょうか?

もしかしたら、いつの間にやら、心地よい眠りを諦めてしまっていた自分がいたのかも。

「眠り」のことを知り、自分にあった寝具を選び、たとえ時間は短くなってしまっても、できる限りの良い睡眠をとること。それは、私が私にできる、むしろ私にしかできない、明日へのエールなんだと思います。

起きている間の時間を充実させるためにも、それがすごく必要なこと。スタッフ津田さんの笑顔は、まさにその体験を、物語っているかのようでした。

(おわり)

【写真】木村文平

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2018年10月30日~に「北欧、暮らしの道具店」にて掲載
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この記事は2018年12月に書かれたものです。
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