北欧、暮らしの道具店 羽毛布団特集 前編 北欧、暮らしの道具店 羽毛布団特集 前編

母は体力勝負!2人の働くママが、
羽毛布団に惚れ込んだきっかけ

ライター 長谷川賢人

羽毛布団を選ぶなら、
この3つのポイントを見ておきたい。

布団の縫い方(キルト)でも温かさに差が出ます。nishikawaには「冬の環境」を再現できる部屋があり、社員が実際に寝てみることで、工夫もたえず研究しているそう。

私たちは、お店やインターネットで、あらゆる「羽毛布団」を目にします。カバーのデザインや大きさといった違いはわかっても、布団選びのポイントは「中身」だけに、どういった点を見ればいいのか……迷ってしまいますよね。

春日:
「見るべきポイントは3つです。

まずは『羽毛』。中に詰まっている羽毛の質や加工、鳥の種類によって、温かさや機能にちがいがあります。次に『キルト』。マス目の仕立てによって羽毛の偏りに差が出ます。最後に『生地』。布団に使う生地の素材は、全体の重さに関わります」

羽毛布団といえば、つい中身のことに目が行きがち。でも、「生地」は意外に見るべきポイント。たとえば、ホテルの羽毛布団の場合、よく洗うために丈夫な生地が採用されます。そのため質感としては硬く、全体がごわごわしていることも。日常で選ぶなら、やわらかな生地のほうが体に沿いやすく、フィット感が高まるそう。

さらに、春日は「良い羽毛布団には、良い布団カバーを」と勧めてくれました。布団の価格の10%〜20%ほどを目安に予算を考えるといいそうで、やわらかな生地であるほど、やわらかな質感のカバーが相性良し、とのこと。

同じグラム数でも、ふっくら加減にこれだけの差が。大きくふくらんだほうがたっぷり空気を含むので、あたたかさがより続きます。

そして、もちろん中身の羽毛にも、nishikawaのこだわりが詰まっています。

長谷川:
「nishikawaは羽毛に『フレッシュアップ加工』を施しています。天然水で繰り返し洗浄し、自社工場で加湿と乾燥をさせて、羽毛を大きくふっくらとさせているんです」

洗浄だけでなく、羽毛布団の業界基準値よりも、さらに厳しい条件を自ら設けて、nishikawaの布団は作られているといいます。

外側をひと目見ただけではわからない、羽毛布団のポイント。売り場で手にするときにも思い返したいところです。

そのルーツを「三方よし」で有名な近江商人に持つnishikawa。「売り手も、買い手も、世間も良い」という思いは、全社員が持ち歩くカードの言葉「誠実・親切・共栄」にも表れています。

春日:
「仕事をしていても、ものづくりにすごく真面目な会社だと感じるんです。中身が見えないものだからこそ、ちゃんとやりたいという気持ちですね」

長谷川:
「いつも私たちが考える商品づくりの本質は『使う人の暮らしがどう変わるか』なんです。新入社員の研修から、そのことを繰り返し教わり、確認しあいます。

この品質は歴史のなかで続いてきたものですし、これからも『nishikawa』の信頼を失うことなく、まっすぐに商品を作っていきます。努力と革新を重ねることが、歴史をつくるということですから」

「帰りたくなる羽毛布団」で、
今夜も眠る。

なんとなく選んで、なんとなく使ってきた、毎日の布団。でも、おふたりからnishikawaの布団への愛を聞くほど、それを「なんとなく」で済ませるのは、どこか「もったいない」ような気持ちになってきました。

nishikawaのパンフレットには、こんな一文が。

「帰りたくなる羽毛布団」

あぁ、今日も疲れた。でも、もうすこしで、あの布団にもぐれるんだ。そんなふうに思うと、毎日の3分の1を使う「眠り」だけでなく、残りの時間にも心を軽くしてくれる楽しみがあるんだな、と感じます。

さて、後編では、nishikawaの羽毛布団で、北欧、暮らしの道具店のスタッフが実際に眠ってみました!これまで使っていた布団との違い、気づいた良さ、さらにお手入れの方法まで。

毎日に、心地よいぬくもりをくれる羽毛布団のお話、つづきます。

(つづく)

【写真】木村文平

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2018年11月12日~に「北欧、暮らしの道具店」にて掲載
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この記事は2018年11月に書かれたものです。
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