西川チェーンって
どんな店?

寝具と健康のストーリーを伝える大切さとは?
『アビス・クノ』 社長インタビュー編

前回に引き続き、『アビス・クノ』の店舗紹介をお届けします。リニューアル後の店舗に込められた思いや新しいサービス内容とは?「日本人はふとんを持っていても、質の大切さを知っている人が少ない」と語る社長に、多くの人が陥りがちな誤ったふとん選びについて話を伺いました。
前編のお店紹介編はこちらから

27年前からライフスタイル提案型のお店

お店の歴史を教えてください。

社長昭和2年より、綿の打ち直し工場を始めたのが最初です。この店は平成4年に父が建てました。店名の「アビス」とは、「As Baby in Sleeping(子どものように眠れたら)」の頭文字を取って名付けられました。周りからは「なんだそれは?」「何を売っているのか分からないよ!」と、散々言われたそうです(笑)。しかし当時としては珍しく、バスタイムから香りまでトータルで眠りにまつわる商品を販売すると決めていたため、「子どものように安らかな眠りを提案する」という思いが込められた店名となったようです。今でこそライフスタイル提案型のお店は珍しくありませんが、「作れば作っただけ物が売れる時代」といわれていた頃から、そのようなコンセプトを掲げていたことを考えると、かなり時代を先取りしていたのかもしれません。むしろ早すぎて、ようやく時代が追いついたという感じでしょうか(笑)。よく驚かれるのですが、上質寝具のラインナップでショールーム形式の「眠りの部屋」も、オープン当時から店内にあったんですよ。

2019年9月にリニューアルされたそうですが、その理由は?

社長父が他界した13年前より私が代表に就任し、4代目になりました。父がこの店を建てた時代は、「広い売り場・豊富な商品・広い駐車場」が商売に必要な3本柱といわれており、お客様もチラシを見て来店される方がほとんどでした。しかしここ数年は特に、チラシやDMといった紙媒体での集客が難しくなったと感じています。インターネットを使った集客へシフトする中で、WEBサイトと連動させた店づくりが必要不可欠だと思いました。インターネットで集客したお客様は、量販店にはないサービスや、自分に合った商品を求めて店舗に来られるので、これまでと同じく物量や価格をウリにしているようでは話になりません。そのため「選べて、試せて、買って安心」をアピールポイントに、店舗とWEBサイトのリニューアル、そしてスタッフの育成の3つをきちんとやっていこうという方針を立てました。リニューアルが落ち着いたので、今はブログの更新をマメに行うようにしています。よく検索される「ふとんのお手入れ方法」など、店舗でも質問の多い内容をまとめ、正しい情報発信を心がけています。

リニューアル後のお店のこだわりについてお聞かせください。

社長リニューアル以前にあった陳列壁を取り払い、新たにスペースを設けました。この存在は大きいですね。このスペースがないと商品にばかり目が行きますが、ここでコーヒーやお茶を飲んでいると、お客様は自分が普段どういう風に寝ているとか、どんな製品を使っているかなど自然に話してくださいます。こちらから前のめりでヒアリングするまでもなく、会話の中で睡眠スタイルについてトータルのご提案ができるようになりました。

社長また、アフターフォローの充実を図るため、新たにサービスカードを作りました。入会金1,000円で、ふとんの場合は10回分、枕は20回分の除菌・消臭サービスが受けられます。かなり破格の試みですが、これで利益を得ようとは考えていません。まずは気軽に試していただくことで、定期的なメンテナンスの大切さが伝わればいいなと思います。そして、除菌室も一新しました。機能面はもちろんですが、「除菌」といっても目に見えないものだからこそ、お客様に安心感をもってもらうために、その見え方も大切にしたいと考えたんです。

社長店づくり面では、エントランス付近に枕売り場を配置しました。理由は、インターネット経由のお客様は「枕」がきっかけで来店されることが多いからです。腰痛や肩こりといったお悩みを抱えている場合、まず辿り着くのは皆さん「枕」のようですね。本来、体の不調には敷きふとんと枕のバランスが大きく関わっているのですが、いきなり敷きふとんをおすすめしてもお客様にとっては価格面でも負担が大きい。ですので、まずは枕から徐々に寝具と健康のストーリーをお伝えするようにしています。

専門店の役割は、寝具のストーリーを伝えること

接客方針について教えてください。

社長やはり店づくりの基本は現場から。良いサービスは、たいていお客様の声から生まれるものです。私は西川本社に赴いて会議に出席することも多いですが、代表に就任しても店頭で接客しているからこそ、お客様のニーズを把握でき、最善のサービスを提供することができると思っています。接客時には、お客様が今使っているふとんの状態から伺うことが多いのですが、たいていのお客様は、敷きふとんがヘタってしまっていますね。体の不調を理由に当店にいらっしゃるお客様は、「ふとんはどれも同じ」と思って、これまで量販店などで安く購入していた方が多いです。しかし、なんでもいいやと値段で選んだものほど、数か月で使い物にならなくなり、体に不調をきたす・・・・・・悪循環ですよね。若い方でも腰痛や肩こり、冷え性に悩む方が多いですが、私は眠りが関係していると思います。どんなに若くて健康に自信がある人でも、ヘタって薄くなったふとんで寝ていれば体も冷えて痛くなりますよね。このように、その場しのぎのふとん選びでは何の解決にもなりません。しかし、お客様は情報が足りないからそういう判断になっているだけなので、専門店に来店くださったからには眠りそのものの改善を目指し、正しい寝具の選び方をお伝えするようにしています。
先日、初めて来店された20代のお客様に、試しに整圧マットレスに寝ていただいたところ即購入されました。その方が後日、購入されたふとんの感想とともに「やはりふとんは専門店で買うべきです」と、口コミに書いてくださっていて、うれしかったですね。やはり、睡眠の質についてきちんと知ってさえいただければ、必ず商品の良さは伝わるのだなと確信しました。

品揃えのこだわりは?

社長ニューアル後、商品を厳選し、かなり量を減らしました。当店は、90%以上が西川商品です。「西川チェーン」と掲げているので当然といえますが、特に私たちはヒアリング結果からストーリーを立ててお客様に最適な寝具をおすすめしているので、西川以外の商品も置いているとお客様は「結局どっちがいいの?」と混乱し、本当に正しい情報が伝わりにくくなると思います。
また、ブランドの安心感はもちろん、西川なら寝具がフルラインナップで揃います。やはり、寝具は組み合わせのバランスが大切ですので、眠りそのものを改善する上でとても重要ですね。

今後の展望をお聞かせください。

社長寝具に関して、お客様は購入する商品の選択肢を知らない人が多いのだと思います。また、誤った情報や思い込みで判断されている方が多いのは、私たちがまだまだ本質を伝えられていないということ。これからは、商品の情報よりも眠りの情報を今以上に伝えていかなければなりませんね。私は、寝具専門店にはまだまだ可能性があると思います。なぜなら日本人は、ふとんを持っていても、その質の大切さについて知っている人はまだまだ少ないから。「選べて、試せて、買って安心」を軸に、よりよい眠りを発信していくことで、快眠できる人を増やしていきたいですね。

アビス・クノ

  • 住所 〒311-4141
    茨城県水戸市赤塚1-2066-7
  • 電話番号 029-255-2233
  • 営業時間 9:30~19:00
    水曜日定休日

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